3月15~18日に開催された日本農芸化学会大会で、薬食生命科学総合学府博士前期課程2年の内村美里さん(食品化学研究室所属)の発表が、大会トピックス賞を受賞しました(受賞は4月1日付)。
この賞は、生命?食、環境の農芸化学分野からなる1298件の演題から、各分野で特に優れた発表演題が表彰されたものです。内村さんの研究は食品の科学技術分野において高く評価されました。
演題:全ヒト嗅覚受容体の気相応答を指標とする牛肉香のプロファイリング
○内村美里、尾城一恵、寺田祐子、伊藤圭祐
この賞は、生命?食、環境の農芸化学分野からなる1298件の演題から、各分野で特に優れた発表演題が表彰されたものです。内村さんの研究は食品の科学技術分野において高く評価されました。
演題:全ヒト嗅覚受容体の気相応答を指標とする牛肉香のプロファイリング
○内村美里、尾城一恵、寺田祐子、伊藤圭祐
<研究概要>
近年、食品の「色」「形」「物性」などの情報をデジタル化し、品質管理や製品開発などに応用する試みが進んでいます。しかし、食品のおいしさを決定づける「香り」はヒトの繊細な感覚であるためデジタル化が難しく、実用的な技術は開発されていません。ヒトは鼻に存在する約400種類の嗅覚受容体によって様々な匂いを感知していることから、「香り」の情報は嗅覚受容体応答パターンの解析データとしてデジタル化できると考えられます。本研究では、ヒト嗅覚受容体の新たな網羅的応答パターン解析法を開発することで、静岡県産黒毛和牛(夢咲牛)と外国産牛の肉をモデルとして「香りの見える化(デジタル化)」を実現しました。
<研究の波及効果>
牛肉の香りの「見える化」により、品種や等級、熟成の有無などによるおいしさの違いを、曖昧な言葉ではなく、客観的なデジタルデータとして提示できるようになります。また将来的には、代替肉の匂いのデジタルデータを参考にして不快な風味を無くしたり、おいしさを和牛に近づけたりすることも可能となると期待できます。
食品化学研究室
https://dfns.u-shizuoka-ken.ac.jp/labs/foodchem/(研究室サイトへリンク)
(2022年4月11日)
近年、食品の「色」「形」「物性」などの情報をデジタル化し、品質管理や製品開発などに応用する試みが進んでいます。しかし、食品のおいしさを決定づける「香り」はヒトの繊細な感覚であるためデジタル化が難しく、実用的な技術は開発されていません。ヒトは鼻に存在する約400種類の嗅覚受容体によって様々な匂いを感知していることから、「香り」の情報は嗅覚受容体応答パターンの解析データとしてデジタル化できると考えられます。本研究では、ヒト嗅覚受容体の新たな網羅的応答パターン解析法を開発することで、静岡県産黒毛和牛(夢咲牛)と外国産牛の肉をモデルとして「香りの見える化(デジタル化)」を実現しました。
<研究の波及効果>
牛肉の香りの「見える化」により、品種や等級、熟成の有無などによるおいしさの違いを、曖昧な言葉ではなく、客観的なデジタルデータとして提示できるようになります。また将来的には、代替肉の匂いのデジタルデータを参考にして不快な風味を無くしたり、おいしさを和牛に近づけたりすることも可能となると期待できます。
食品化学研究室
https://dfns.u-shizuoka-ken.ac.jp/labs/foodchem/(研究室サイトへリンク)
(2022年4月11日)