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株式会社Salud代表取締役 田中尚子さん


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株式会社Salud代表取締役 田中尚子さん

今回は、学生広報大使の八峠友香さんが、2022年に株式会社Saludを起業し、主に子育て中のママさん向けに講演活動などを行っている田中尚子さんにお話を伺いました。また、インタビュー前に田中さんが主催する「新時代ママの行動変革セミナー」にも参加しました。
田中さんは、「Beauty japan FUJIYAMA/ NEO2023」のファイナリストにも選ばれるなど、多方面での活躍をされています。


-まず、田中さんが静岡県立大学を選んだのはどうしてですか
私は兵庫県出身なんですが、高校生の時はとにかく実家から出たかったんです。一人暮らしをする条件として、両親からは国公立大学なら家を出てもいいよ、ということだったので、私は国公立大学だけを受験することにしました。だけど、前期日程の大学が落ちてしまったので、後期日程の大学を決める際に、高校の先生に進められたいくつかの大学のうち、校舎がきれいでキャンパスライフが楽しめそうな静岡県立大学を受けようと決めました。また、姉が静岡県内の大学に通っていて、静岡にゆかりがあったこともこの大学を選んだきっかけとなりました。

-当時はどんな学生生活を過ごされていましたか
実家から出ることが目的で大学に入ったので、「自分は将来、何をしたいか」という夢や目的もなかったので、昼間は学校にはほとんど行きませんでした。そんな学生生活を送っていたので、実は、1年留年しているんです。
ただ、大学で初めての友達に誘われたジャズダンス部の練習には参加していました。また部活の先輩から「尚子はhip-hopが向いているよ」と言われたので、hip-hopの世界にも飛び込んでみました。そこでたくさんの貴重な経験をさせていただき、様々な人たちと出会うことができました。

新時代ママの行動変革セミナー


-田中さんは静岡県内の企業に就職をしていますが、地元に帰ることは考えなかったのですか
hip-hopで挑戦をしてみたかったので、東京への就職を考えていたのですが、静岡にいるダンス仲間たちに、「静岡に残りなよ」と言われたことがきっかけで、内定していた企業を辞退して静岡県に残る選択をしました。地元に帰るという選択肢もあったんですが、中学?高校時代の友達も地元を離れていたし、ダンス仲間と出会ったことで、自分の居場所ができたということ、東京にも近いということも静岡を選んだ理由です。
実は、卒業年の2月まで就職先が決まっていなかったので、キャリアアップセンターの支援を受けている時に、偶然、大同生命保険の臨時募集があり、運命だと思い、そこに就職することにしました。

-会社勤めをしながらダンスのインストラクターをしていたそうですが
就職と同時に、ダンスの恩師からダンスチームへの参加とインストラクターにならないかという誘いを受けたのがきっかけです。当時は、ダンスというと一般常識から外れているというような扱いでしたが、私としては、ちゃんとした企業に就職している世界を知っている自分もいいけど、全然違う生き方をしている人たちと触れ合うことも幅広くていいなと思っていたので、迷いなく自分の好きなダンスを続けていくことにしました。
仕事以外に頑張れるものがあることが、仕事にも良い影響を与えると感じていたので、仕事をしながらもダンスも続けていました。
独身の時は本当に寝ていませんでした。夜中の3時頃まで練習があって、毎週末ショーに出ていたこともありました。ダンサーとして成長するには、人に見られて踊ることがとても重要なんです。インプット(経験)しなければアウトプット(教えること)もできません。

-起業をしたきっかけを教えてください
大同生命保険では営業職として働き、主に税理士の先生と一緒に中小企業に行って、会社に必要な保障を届けるという仕事や管理職としても働きました。しかし、結婚?出産を契機に、育児と仕事の両立や時間とお金、家庭環境などについての悩みを抱えるようになりました。そんな時に「断捨離」に出会ったんです。
大学に入った時、友達に誘われジャズダンス部に入り、先輩に言われてhip-hopを始めて、就職時にダンス仲間のひと言で静岡に残るなど、これまでの私は、ヒトの言葉で人生を決めてきた「他人軸」で生きてきた人間でした。だけど断捨離に出会ったことで自分の人生についての考え方を教えられ、「自分軸」で生きられると感じたことがきっかけて、起業を目指すようになりました。

ホワイトボードに書かれた「成功の3K」

-現在はどのような活動をしていますか
ベンチャー企業の広報活動を通じ、ママの起業支援をメインに行っています。今日開催したような、ママを対象としたセミナーや起業したい方へのアドバイスなども行っています。また、月1回のペースですが、ダンス教室で子連れママやティーン向けのインストラクターをやっています。
 起業をして感じていることですが、学生時代にジャズダンスと出会えたことで、人前で自分を表現する経験をしたことや多くの仲間と出会えたこと、会社員時代に中小企業の経営者の皆さんと繋がったことが、本当に今の仕事に活かされていると思っています。
そして2023年に、「Beauty japan FUJIYAMA/ NEO2023」に出場してみないかと、背中を押されて、ファイナリストとして残っています。これに参加する女性たちは皆さん本当に輝いていて、私も本当に色々な刺激を受けています。
-どのような夢を持っていますか
ママさんを元気にして、日本を元気にしたい。そのためには、まずは私自身が海外にもすぐに行ったりできるような人間になりたいですね。そして海外を知って、国際標準と違う日本人の特異性を体感したいと思っています。そのうえで、これからの私のビジョンを明確に発信していくことで、ママさん達のリテラシーを上げていきたいし、多くの人に影響を与えられるような人になっていきたいなと思っています。

-県大生へのメッセージ
県立大学の学生は本当に学びに来ている学生が多く、学部の目的も明確だし、少人数なので、学生の質が高いと思います。また、卒業生で今も色々チャレンジされている方が多いと感じているし、企業に入っている方でもキラキラしている方が多いと思います。
就職すると本当に時間が無くなってしまうので、今の時間を未来のために投資をしてほしいですね。特に学びへの投資をどれだけするかで、得られる情報も大きく変わってきます。そういうことを学生の時期にキッチリとやっていってほしい。一番大事なことは自己投資だと思っているので、若い時だからこそチャレンジできることはいっぱいチャレンジして、またそこで多くの人達と出会って人間関係を沢山築いていってほしいです。

セミナー参加者と記念撮影(前列左から2番目が八峠さん)



~「新時代ママの行動変革セミナー」に参加して~
田中尚子さんのセミナーに参加させていただきました。題材は「ママたちの働き方改革」ということで、子育てに忙しいママさんたちの新しい生き方につながるお話でした。集まったママさんたちは皆さん、表情が生き生きしており、何か新しいものを得ようとしている印象でした。特に心に残った言葉は「“変わりたい”から“変わる”へ」という言葉です。「変わりたい」という思いを行動に移すことができるように、「何かに気づいたら期限を決めて行動に移すことが大切」だとおっしゃっていました。これはママさんたちだけでなく、今の私にも通ずる言葉だなと思いました。何か小さなことでも「変わりたい」という気づきを得ることはとても重要なことで、さらにそれを行動に移せるかで「変わる」ことができるかどうかが決まります。大学生活においても、新しく変わりたい部分がたくさんあるので、一つずつ行動に移していきたいなと思いました。そして、自分が将来ママさんになった時でも、常に新しいことにチャレンジし続けていたいです。
八峠友香

田中さんへのインタビューの様子



※このインタビューは、広報誌『はばたき』147号(2023年8月発行)に掲載されたものを再編?再掲したものです。

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