関連するSDGs目標
SDGs見学会
2023年9月8日
本見学会の概要
2021年に「SDGs未来都市」に認定された富士宮市にて、どのようにSDGsに取り組んでいるか行政?民間の動向を知るとともに、豊富な水量と良好な水質を用いた産業振興の例として水産技術研究所および小水力発電所を見学した。
見学先1:富士宮市役所
2021年の「SDGs未来都市」認定以降、環境保全や子育て?地域振興などの活発な民間活動を支援し、さらにこれらの活動をつなぐ「場づくり」を市役所が積極的に行い、連携?協力する仕組みを構築していることの説明を受けた。(No.3, No.11, No.17)
富士宮市役所での市政説明
見学先2:静岡県富士山世界遺産センター
富士山世界遺産センターでは、富士山の成り立ちと、富士山のもたらす自然環境の特徴について説明を受けた。とりわけ当時の企画展「地層剥ぎ取り資料が語る富士山の噴火と崩壊」では、噴火と崩壊を繰り返しながら現在の富士山が成立したことが貴重な研究資料により示され、今後の富士山で発生しうる様々な現象やそのスケールの大きさについて学ぶことができた。(No.15)
富士山世界遺産センターからの滅多に見られない夏から初秋の緑に覆われた富士山
見学先3:静岡県水産?海洋技術研究所 富士養鱒場
豊富な水量と良好な水質に加え、年間を通じ水温が10~13℃前後と養鱒には最適な環境に恵まれ、昭和初期からニジマス養殖が研究されている。現在では生産業務を民間に移管しているが、清流かつ変化の少ない環境で育つため大型化した富士宮のニジマスは、その高い品質が評価されている。(No.15)
清流で育つ養鱒場のニジマス
見学先4:東京発電 白糸発電所
小水力発電所、つまり一般河川や農業用水などの水のエネルギーを利用した10,000Kw以下の発電所が、日本で一番多く設置されているのが富士宮市である(32ヶ所)。CO2の排出や放射線の管理を必要としないクリーンなエネルギーとして注目され、豊富な水量と富士山麓の勾配を利用して市内を流れる用水路に設置されている。1917年から稼働する白糸発電所では、2016年に設備更新して出力650kWから850kWに増強し、さらに最新鋭の遠隔管理システムで稼働している。(No.7, No.9, No.13)
白糸小水力発電所 リニューアルし最新鋭設備が稼働中
まとめ
清流に恵まれ、行政の取り組みと民間活動が活発な富士宮市は、掛け声倒れで終わらない「SDGs未来都市」を目指している。これからの動向にますます目が離せないであろう。